肉離れの治療

肉離れとは

肉離れとは

筋肉の繊維は、互い違いに並んでいます。筋力は、筋繊維の束が収縮して噛み合う時に発生します。

強く収縮した筋肉がその筋力に筋繊維が負けた時に肉離れがおこります。ときには筋肉や腱(アキレス腱など)が完全に切れてしまうこともあります。

強く収縮した筋肉がそのまま固まってしまった状態はこむら返りです。

肉離れの症状

典型的なものは、スポーツをしているとき、ふくらはぎの内側の中央上部(上中1/3部)に痛みが生じます。大腿部に生じることもあります。

体重をかけると痛むために通常の歩行が出来なくなります。

また、ぎっくり腰同様に、体が冷え固まっている時や寝ぼけている午前中、久しぶりに体を動かした時に起こりやすいです。よくある状況としては、子供の運動会に、普段運動しないお父さんが張り切りすぎて肉離れになってしまいます。

部活動など運動時に肉離れを起こす原因としては、雨の中過酷な運動をしていたり、過密な練習量をこなしている時に起こりやすいです。

  • 初期にはジッとしていても痛い
  • 動かすと痛い
  • 痛い場所に段差ができている
  • 初めて痛みを覚えた時にブチッと音がした

診断方法

肉離れを診断するためには、運動中に強い力がかかった可能性があり、典型的な部位に圧痛があれば、診断できます。時には断裂部の陥凹を触れることもあります。超音波エコー検査ではわかりやすいです。

一般的な治療法

一般的な治療では、重症度により、安静、湿布、ぬり薬、内服薬などの治療、急性期を過ぎた頃から低周波治療、ホットパック、超音波治療などをおこない、徐々にストレッチなどの運動量を増やしていきます。

肉離れに対する鍼灸治療

肉離れの治療

※ふくらはぎ(腓腹筋内側頭)の肉離れに対する鍼灸治療

肉離れの治療は、痛みが出始めた急性期、その後の慢性期によって異なります。

一般的な治療法と違い、鍼灸治療では、痛みの原因となる部分や、関連した組織に対して鍼やお灸を症状に合わせて適切におこなうことで、とにかく痛みを取りたい時、かつ後遺症を残したくない時に鍼灸治療は有効です。

一度切れた筋肉は、元の形に戻ることはありません。軽度の肉離れでくっついたとしても、その周辺は、硬く、厚くなるため、今度は直ぐ側が肉離れを起こしやすいものです。

肉離れを経験したことのある人は、丁寧な準備運動とケアが必要となります。このようなときには温めながら再生能力を高めるお灸が有効なんです。