赤ちゃんが逆子と言われたらどうしたらいい?


皆さん、こんばんは。

ブログで何度かご説明していますが

最近、逆子で来院する方が多いので改めて。

赤ちゃんがおなかの中で、

頭が下向きになった状態のことを

「頭位(とうい)」といい、

頭が上でお尻や足を下に向けていることを

「骨盤位(こつばんい)」

一般には「逆子(さかご)」といいます。

初期には逆子の状態でも、

後期になると多くの赤ちゃんが頭位に落ち着きます。

最終的に、逆子の状態になる赤ちゃんは全体の3~4%で、

まれに横向きの「横位(おうい)」

斜め向きの「斜位(しゃい)」の赤ちゃんもいます。

逆子は、何らかの原因で赤ちゃんが自分で

回転することが妨げられて逆子の状態のままに

なると考えられています。

例えば子宮の形の異常や胎盤の位置の異常など、

母体側の原因で起こるものや、

早産(低出生体重児)、多胎妊娠、羊水過多など

胎児側の原因で起こるものがありますが、

多くの場合の原因は不明です。

赤ちゃんは分娩のとき、

狭い産道を進まなくてはなりません。

そのとき、体の中で比較的大きくて、

丸くて固い頭が下にあるときは、

頭が子宮の壁とピッタリ密着するため、

頭が子宮頸部を圧迫刺激することで、

産道が広がりやすくなります。

ところが、お尻や足が下だと

子宮の壁との間にすき間ができ、

破水した時にすき間から

へその緒が外に出てしまい(臍帯脱出)

赤ちゃんが危機的な状況になる、

やわらかいお尻が下にあると子宮口への刺激が小さく

微弱陣痛で分娩に時間がかかる、

分娩時に赤ちゃんが骨折する、などの危険があります。

中でも危険なのは、

赤ちゃんの体が出た後でへその緒が

赤ちゃんの頭で圧迫され、赤ちゃんの血流が止められ、

低酸素状態になることです。

逆子の治療を希望する患者さんの

来院時期はさまざまですが、

比較的多いのは妊娠29週、31週前後です。

その理由は、妊婦健診が妊娠7-8ヶ月、

つまり妊娠24週から35週の間は2週間に1回あります。

赤ちゃんが小さいうちは、姿勢が定まらず、

お腹の中をぐるぐると動きます。

次第に大きくなってくる8ヶ月あたり、

妊婦健診でいうと27週から29週のあたりで

逆子と診断されやすいからです。

そして、妊婦さんは、逆子体操を指導され、

2週間続けます。

それでも直らないときに、

産科医に鍼灸治療をすすめられる場合、

ご自身で調べて鍼灸治療を希望する場合とがあります。

また、逆子とわかった時に、自分で逆子のことを調べ、

対処法として鍼灸治療をみつけ来院されるケースです。

これらの時期がちょうど妊娠29週と

31週前後が多い理由です。

赤ちゃんには、とにかく時間がありません!

悩んでいる間にも赤ちゃんはどんどんと成長し、

予定日前(妊娠37~38週目頃)に帝王切開を

しなければならなくなってしまいます。

しかし、当日の術前検診でなおるケースも

多々ありました。

逆子治療のタイムリミットは帝王切開当日ということです。

帝王切開を決断する前に、赤ちゃんのためにも、

そしてご自身の体のためにも、あきらめず、鍼灸の逆子治療を試してみませんか?

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