私は、鍼灸師として治療院内外でさまざまな患者を治療させていただいています。
治療院内では乳幼児から100才前後の方、来院することが困難な方へは、自宅や施設への往診治療をおこなっています。日々、治療を通して多くの方と出会い、身体的苦痛、精神的苦痛などに対して、多くのコミュニケーションをとりながら苦しむ体と心に触れています。
「鍼灸師として何が出来るのか」
このテーマについて患者さんお一人おひとりで違うため、とても考えさせられます。
ご本人がガンを患った方、家族がガンを患った方、お知り合いが…など
病気を患った家族を支えようと一生懸命になり、自分自身も体調を崩してしまう方も少なくありません。
患者さん、そしてその家族も他人に愚痴や弱音を吐いたり、相談したり、たわいもない雑談をすることも難しくなってしまうものです。
私たち鍼灸師は、その中に入り、肌に触れて身体をみながら治療を重ねていき、心の奥にある思いを引き出し、身体的、精神的な痛みを緩和し、寄り添っていきます。
その中で信頼関係が築かれ、ときには心の拠りどころとなっているのではないかと考えています。
気持ちを受け止めてくれる人、話を聞いてくれる人ができることで、患者さんの心と体が休まることができるようになると思います。
このカテゴリーでは、緩和ケア、ホスピスなどに対して、記載させていただきます。