顔面神経麻痺に有効な治療とは ご飯やみそ汁がこぼれる 左右の顔が違う、ひきつる


顔面神経麻痺とは

↑上記、黄色い線が神経 〇で囲ったところが密集部(治療の中心部)↑

顔面神経麻痺とは
顔の筋肉を動かす神経である顔面神経(がんめんしんけい)
急に機能しなくなり、あるいは徐々に機能しなくなり、
目が閉じれなくなったり、口元が垂れ下がったり、
お茶を飲んでも口元からこぼれたり、
自分の顔が歪んでいるように見える病気です。
顔面神経麻痺を引き起こす原因となる病気のうち、
約70%は、Bell麻痺(ベル麻痺)とHunt症候群(ハント症候群)と呼ばれる病気です。
その他、真珠腫性中耳炎やその手術による顔面神経麻痺の障害(損傷)、
糖尿病や膠原病の症状として現れることもあります。
Bell麻痺(ベル麻痺)は、30代、50代に多く
Hunt症候群(ハント症候群)は20代、50代に多い傾向にあります。
小児においては男児より女児に多い傾向にあります。
また、妊娠中、特に妊娠後期においてBell麻痺が生じやすいといわれています。
そして、出産後、1年は出産による体力の消耗、
抵抗力の低下から顔面神経麻痺や突発性難聴などの病気、
症状が現れやすいので注意が必要となります。
今まで、そのほとんどが原因不明とされてきました。
しかし2011年、顔面神経麻痺 診療の手引というガイドラインが作成されるようになり、
原因やそのメカニズムが解明されてきています。
鍼灸は、一般の方からみればまだまだ認識の少ない分野です。
ましてや、肩こりや腰痛など整形外科的な症状に対して
鍼灸治療は有効であっても、
顔面神経麻痺に効果があるとご存知の人は殆どいません。
その影響もあり、現在、顔面神経麻痺の治療で鍼灸院へ
来院される患者さんの多くは、
第一選択として鍼灸治療をしておらず、
発症から3ヶ月以上経過した方ばかりです。
病院での治療と同時進行で構わないので、
1日でも早く鍼灸治療ができていたらもっと回復できたかも
しれないのにと感じてしまいます。
そして、治療の現場で感じることは、
人間の回復力は驚くような可能性を秘めており、
この能力を最大限発揮するために鍼灸治療があるということです。
顔面神経麻痺の治療に関しても、西洋医学の正確な評価法で
悪い状況(発症1ヶ月で柳原法6点、ENoG 8%など)の場合、
発症3ヶ月から鍼灸治療を開始しても、
本人が日常生活に支障が出ない程度まで回復する事例が少なくありません。

 

顔面神経麻痺の種類

顔面神経麻痺の原因で、特に多くみられるものは、
Bell麻痺(ベル麻痺)とHunt症候群(ハント症候群)であり、
全体の約70%を占めています。
顔面神経麻痺の原因を大きく分けると、
末梢性と中枢性に分類され、細かく分けると、以下のようになります。

麻痺発生のメカニズム

Bell麻痺(ベル麻痺)、Hunt症候群(ハント症候群)は、
近年、初感染時に膝神経節に潜伏感染した
HSV-1:単純ヘルペスウイルス1型(VZV:水痘帯状疱疹ウイルス)が
再活性することにより発症すると考えられています。
顔面神経は、再活性したウイルスにより、
神経炎を生じて腫脹し、細い骨性の管である
顔面神経管の中で絞扼されます。
この状態は、顔面神経の虚血を進め、浮腫を増悪させ、
神経の腫脹がさらに進行してしまいます。
この悪循環によって顔面神経の障害が進行して麻痺が生じ、
さらに神経変性へと進行するものと考えられています。
要は、顔を動かす神経が炎症を起こして腫れ上がり、
神経に血が通わなくなることでむくんでくると
さらに神経を圧迫する。この悪循環によって神経が機能しなくなり、
麻痺が起こるということです。

診断と障害の程度

顔面神経麻痺を診断するうえで重要なことは

原因疾患、病態の診断
障害程度の診断(重症度診断と予後の診断)
障害部位の診断
の3つになります。

原因疾患および病態の診断では、
先天性なのか、
後天的なものなのか、
感染性なのか、
外傷的なものなのか
を判断しなければなりません。
また、臨床上多いのが
Bell麻痺(ベル麻痺)とHunt症候群(ハント症候群)、
真珠腫性中耳炎とその手術損傷によるものです。
また、顔面神経麻痺という主症状だけではなく、
付随してくる症状がある場合もあるので注意が必要となります。
障害程度の診断では、40点法(柳原法)を中心に、
House-Brackmann法、Sunnybrook法など、
顔面運動の評価法によっておこなわれますが、
麻痺の重症度と予後は必ずしも一致しないことがあり、
完全麻痺の状態のなかにも予後良好の
患者さんもいますので予後診断が必要となります。

顔面神経麻痺に対する鍼灸治療

当院でおこなう、顔面神経麻痺に対する鍼灸治療は、
発病してすぐの急性期から、数か月~数年経過した状態でも治療対応可能です。
当院の専門的な治療は、最新の顔面神経麻痺ガイドラインに沿って行うため、
損傷した表情筋、顔面神経に対して、髪の毛より細い使い捨ての鍼で優しく、
より効果的に治療することができます
麻痺に対する局所的な治療では、
様々な検査結果を基準にしておこないますが、
現在使用している、40点法やSunnybrook法の評価では
細かく診断できません。
そのため、当院では、患者さんが普段の生活で
症状が気になる時の状態を聞き、
治療前毎に確認しながらさらに細かく評価し、
治療部位を変えながらおこなうこともあります。
また、禁忌となっている、
迷入再生を促進させてしまう強力で粗大な随意運動や
神経筋電気刺激(低周波療法)を顔面部におこないません。

男性も女性にとっても
お顔のトラブルは、人目に触れるため、デリケートであり
死活問題でもあると思います。
放っておかずに、しっかりと治療していきましょう!

 

当院は、令和2年6月29日をもって移転させていただきました。

カラダとココロのことは、なんでもご相談ください。

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